犬の膝蓋骨脱臼整復手術について

当院では、犬の膝蓋骨脱臼整復手術を実施しております。
犬の膝蓋骨脱臼のほとんどは内側脱臼です。つまり膝の内側に膝のお皿が脱臼してしまうことで、原因は先天性と言われ、若い犬に多い病気で、両足に症状がでます。また、年齢を問わず、交通事故や急激な足への負担などで脱臼することもありますが、ほとんどが片方の足のみです。
脱臼の程度はグレード(G)ⅠからⅣまであります。G Ⅳの場合は特殊で、お皿の脱臼のみならず、足の骨の変形も伴い、症状も重度です。
G Ⅱ以上で、何らかの症状がある場合、手術が適応となります。

【手術について】

膝蓋骨脱臼の手術には、さまざまな方法があり、病院や獣医師によって術式が異なります。両足の脱臼では、多くの病院で片足を手術して、良くなってから反対側の足の手術を行っていますが、当院では両側同時手術を行っています。術式は症例によって異なりますが、基本的な術式は変わりません。
手術前より十分な鎮痛剤を使用し、手術時間も片足15分ほどで終わりますので、術後の痛みも軽く済みます。
入院は手術日を入れて3日間です。ほとんどの症例で退院時には歩行可能です。

【診療の流れ】

診察にて、まずは手術が必要なのかを判断します。GⅠでは経過観察します。GⅡ以上では、痛みの程度、跛行、年齢などを考慮し、飼い主様と相談し決めます。
次に膝のX線検査を行います。手術が必要と診断し、手術希望があれば、胸部X線検査、血液検査、心電図検査を行います。検査結果に問題があれば、手術を延期あるいは中止することがあります。
手術が決定すれば、手術日を決めて入院となります。当院では基本的に入院当日に手術をおこないます。
退院後は、術後7日目に傷と膝蓋骨の確認をおこないます。問題なければ手術後14日目に抜糸をおこないます。その後は手術後1か月目に膝のX線検査を実施して問題がなければ、終了となります。

【症例】

ミックス(マルチ、トイプ) メス 2歳

手術前

手術後 1か月

チワワ オス 1歳

手術前

手術後 1か月

【費用(税込み)について】

初診料;2,376円 初回カルテ登録料;858円
入院料;4,400円~(体重による) 看護料加算;1,452円×日数 
手術前血液検査;17,160円~ 心電図検査;3,405円 X-線検査;10,560円~
全身ガス麻酔;21,780円~ 入院中注射、点滴;12,945円~ 
膝蓋骨脱臼整復術(片足);165,000円~ ネッカー;1,400円~
手術消耗品;26,000円~ 麻薬使用料;1,100円~ など
両足同時手術の場合;総額400,000円~500,000円 
手術内容や手術時間、体の大きさや、使用した薬剤・消耗品などによって多少の増減があります。通院には別途費用が掛かります。